モアミザン堀の"独自解説!キネマブック"

映画を観た感想をつらつらと書くブログです。

#15 「風が吹くとき」

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当ブログ初のアニメーション映画「風がふくとき」。

1986年の作品。

 

核戦争が起きた際の夫婦を主人公にした映画。

舞台はイギリスである。

同じ核戦争を描いたものには、どこか突っ込みどころ満載の「ザ・デイ・アフター」、内容の衝撃度満点のBBC制作「スレッズ」などがある。

「スレッズ」はTV映画ではあるが、専門家監修のもとシュミレーションを行って制作されているので、鬱度は高いがおススメ。

 

この作品は、核ミサイルの攻撃により通信も途絶した状況で、徐々にゆっくりと放射線に蝕まれていく夫婦を描いている。

静かながらになんともドギツイ映画である。

投下時の描写はあるが、人体が影響を受ける描写はほぼない。

はだしのゲン」ほどビジュアル的な衝撃はそれほどでもないので、幾分観やすいと思う。

 

作中では夫が政府から交付されたマニュアルを元にシェルターを作っていくが、このマニュアルは実際にイギリスで交付されていたものだそう。

(公開後に回収されたらしいが)

作中で作られる「ドアを壁に立てかけただけのシェルター」を見て、「核なめすぎだろ」と思うかも知れんが、30年も前の作品だし、核の本当の恐怖を知らない国が作っている以上致し方ないとは思う。

かと言って日本が作っても誰もが納得するようなものを作れるとも思えん。

日本人だっていざ核戦争が起こると言っても、実際どうやって放射線を防ぐか、核戦争後の世界を生きていくかパッと答えられる人は少ないだろう。

そう言った点を踏まえて観れば、決して荒唐無稽ではないと思う。

作者自身も政治的メッセージを盛り込んだ作品ではないと言っている。

 

なので、お手本にする映画と言うよりも、「この人たちはこうしたんだ」という一例的な立ち位置の映画だろう。

 

ちなみに、音楽を元ピンク・フロイドロジャー・ウォーターズ、主題歌をデヴィット・ボウイが担当しているという豪華な作品。

 日本語版の監督は大島渚、吹き替えは森繁久彌加藤治子とこちらも豪華。

 

「風がふくとき(When the Wind Blows)」自分はどうするのか、この作品を観て考えてみるのも良いかも知れない。

 

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