モアミザン堀の"独自解説!キネマブック"

映画を観た感想をつらつらと書くブログです。

#35 「日本のいちばん長い日」

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本当は昨日あげたかったのですが、諸事情により今日…

「日本のいちばん長い日」

1967年、岡本喜八監督作品。

出演は三船敏郎加山雄三黒沢年男

 言わずと知れた日本映画界屈指の名作であります。

1945年8月14日正午から翌15日正午、玉音放送流れるまでの24時間を描く。

「宮城事件」を題材としています(「みやぎ」じゃないよ)。

 

宮城事件に関してはwiki見てもらうとして、とにかく役者陣の演技がとてつもなく素晴らしい。

文字通り鬼気迫る勢いである。

元軍人も多かったようなので、納得の演技。

 

テンポも良いので2時間半という尺をあっという間に見せてくれる。

 

また、「あゝ決戦航空隊」でも紹介した大西次長や、横浜警備隊の佐々木大尉など、イカレてるとしか言いようがない人たちも必見である。

 

何より一番は、三船敏郎演じる陸軍大臣の阿南大将。

徹底抗戦を訴える将校たちに一言

「この阿南の屍を超えてゆけ!」

これですよ…

かっこよすぎます…

 

ちょっとだけ真面目な話を…

本土決戦を画策し、天皇玉音放送を阻止しようとする陸軍将校。

端から見れば狂っとるとしか言いようがない。

ただ、ちょっと見方を変えてみる。

今でこそ平和すぎるくらいだが、当時は戦争真っ只中、生きて虜囚の辱めを受けずと教えられてきた人達にとって、降伏とは決して受け入れられるものではなかった。

ましてや「日本」という国がこの世から消えてなくなるかも知れなかったのである。

今の時代に生きていても、「日本が消えてなくなる」なんて心配したことがある人なんかいないだろう。

それなら、本土決戦をして事態が好転する機会を待つのもアリだったかも知れない。

結局は過去のことだから実際どうなるかはわからんが…

クーデターを企てた将校たちをバカだのアホだと言うのは簡単だが、そういった事も考えてみると考えも少し変わるんではないだろうか。

 

本作は2015年にリメイクもされた。

役所広司松坂桃李なんかが出演してた。

決して悪くはなかったが、手放しで褒められるほどの作品でもなかった印象。

まず物語のはじまりが1945年4月

おおい!タイトルと矛盾してんじゃねえか!

というツッコミをしたのは俺だけじゃないはず。

そんなこんなで冗長で間延びした作品だった。

もっと短くできたはず。

 

映画の重厚感や、役者陣の演技は大健闘。

畑中少佐役の松坂桃李が頭に青筋立てて悔しがるシーンはお見事だった。

昭和天皇役の本木雅弘は別次元の演技だった。

これは必見。

 

という訳で、日本の明日を賭けた最後の戦いとも言うべき作品。

是非とも多くの方に観ていただきたい作品です。