今日は社会派ドラマ「ミシシッピー・バーニング」
1988年、アラン・パーカー監督作品。
1964年にミシシッピ州フィラデルフィアで起きた公民権運動家3人が殺害された事件を基にした作品です。
公民権とは何ぞやというところはWikiで見てもらうとして、この映画を観て一番に思ったのは「アメリカの人種差別えげつなさすぎ」ということ。
キング牧師の暗殺やらロス暴動とかもあったように、人種差別が猛烈に強い国なんだということを改めて実感します。
映画の冒頭に出てくる蛇口のシーン。
左は「WHITE」、右は「COLORED」。
要するに「WHITE」は白人専用、「COLORED」はその他黒人や有色人種用。
ここまであからさまに人種差別が行われているという状況。
そんな街で公民権運動家3人が失踪。
その捜査にFBI捜査官が2人やってくる。
それがハックマン演じるアンダーソン捜査官とデフォー演じるウォード捜査官。
操作を開始するが、失踪した街では堂々と人種差別が横行している。
しかも操作を進めようとすると街の保安官やKKKが妨害してくる。
全編通して非常に暗い作品です。
楽しいことは何一つありません。
ただただ陰鬱な人種差別を見せ続けられるだけ。
そんな状況の中、FBI捜査官の2人がなんとか捜査を進めていくが、捜査のせいで新たな火種が生まれたりと、なんとも胸糞の悪い映画です。
最終的に犯人は逮捕されるのですが、全くめでたしめでたしといった感じもしません。
この作品から学ぶことがあるんでしょうか…
あるとすれば、アメリカの歴史の一端には、人種差別の歴史があるということ、そしてそれは今でも無くなっていないというところでしょうか。
映画の中では主に黒人に対する差別、迫害がクローズアップされてましたが、実際のところは「白人:その他有色人種」といったところだと思います。
全く娯楽色はないですが、たまにはこんな真面目な作品も。