モアミザン堀の"独自解説!キネマブック"

映画を観た感想をつらつらと書くブログです。

#番外編 「911」

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明日9月11日は、2001年のアメリカ同時多発テロ事件から16年目の日です。

あらためてテロで犠牲になった方々の冥福を心からお祈りするとともに、今回は番外編として、同時多発テロ事件を扱った作品を2作紹介したいと思います。

 ■1.ワールド・トレード・センター

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2006年、オリバー・ストーン監督作品。

出演はニコラス・ケイジマイケル・ペーニャ

 

プラトーン」、「JFK」、「7月4日に生まれて」で知られるオリバー・ストーン監督がメガホンを取った本作。

それらの作品と比べるとどうしても見劣りするきらいのある本作。

あのオリバー・ストーンでさえ、この題材ではここまでしか出来なかったのかと考える。

題材が題材なだけに扱いもかなり慎重を期しただろうし、ノンフィクションだから大きな脚色もしなかったということでしょう。

ただ、逆に言えばこの題材で、瓦礫に埋まった2人の救出劇という内容でここまでの作品に仕上げられたのはすごいことなのかもしれません。

演出も申し分なし、俳優陣の演技も流石で、劇場で鑑賞した当時高校生の私は落涙してしまいました。

 

主人公のジョン・マクローリンとウィル・ヒメノは港湾局警察に勤めており、実在する人物。

あの日タワーの崩壊に巻き込まれながらも、奇跡的に生還した数少ない人達の中の2人です。

そしてジョンとウィルは本作にアドバイザーとしても携わっており、劇中にもエキストラとして出演しています。

崩壊したタワー内部のセットはかなり忠実に再現されているようで、そのセットを観た2人は足が震え、長時間そこには居られなかったそう。

 

事実に忠実に描かれており、余計な演出はなし、淡々と描かれています。

だからこそ監督や出演者、携わったスタッフの本作に対する真摯な姿勢が伝わってきます。

 

事件からわずか5年で映画化された本作ですが、早い割に十分な出来です。

 

 

■2.ユナイテッド93

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2006年、ポール・グリーングラス監督作品。

 

2001年9月11日、ハイジャックされた4機のうち唯一目標に到達しなかったユナイテッド航空93便の機内の様子、地上の管制官達のやり取りを描いた作品。

 

こちらは「ワールド~」以上にドキュメンタリーチックに描かれていて、余計な演出は一切なし。

誤報や情報の錯綜も再現されていて、当時相当な混乱だったのが伺えます。

また、遺族などからも許可を得て取材をされており、俳優陣も遺族のもとを訪れたりもされていて、かなりリアリティを追求された作りになっています。

乗客ら俳優役には無名俳優を中心にキャスティング、管制官らも、その日実際に勤務していた本人に出演してもらっているという拘りよう。

カメラワークもそのリアリティの一役を担っていて、流石はドキュメンタリー出身の監督。

 

テロリスト達も画面に出ているが、明確に悪と印象付けるような描かれ方はされていません。

これも、善悪と言った対立構図を避けるためのようで、非常に淡々と映し出されます。

 

そして機内から最後に家族へ電話するシーン、そこから一気に結末へと進む演出は圧巻。

淡々としつつも、かなりのインパクトを持った作品です。

 

 

 

他にも、NY市消防署の新人消防士に密着してドキュメンタリーを撮影中、テロに遭遇した映画制作者の兄弟が手がけた、

「9.11 ~N.Y.同時多発テロ衝撃の真実~」

というドキュメンタリー映画もおススメです。

8時46分、アメリカン航空11便がノースタワーへ突入した瞬間をカメラに収めており、内容の衝撃度はかなりのものです。

 

書籍では

「9.11 生死を分けた102分 崩壊する超高層ビル内部からの驚くべき証言」

がおススメ。

こちらはあの日、ツインタワーの内部で何が起きていたのか、生存者やその家族・知人へのインタビュー、警察や消防の交信記録、電話やメールの記録など、ありとあらゆる証言をまとめた作品です。

タイトルの「102分」とは、8時46分にノースタワーに1機目が突入し、9時2分サウスタワーに2機目が突入、9時59分にサウスタワーが崩壊、10時28分にノースタワーが崩壊するまでの時間のこと。

およそ350をのぼる人達の証言がまとめられており、次から次に色んな人が出てくるので若干混乱するところもありますが、それでも最後まで読んで欲しい1冊。

我々の想像とは全く違う、 あの日の内部の様子が見えてきます。

 

 

あの日から16年、あの日を境に世界はがらりと変わりました。

文字通り「世界が変わった瞬間」だったわけです。

そんなあの日の出来事を、様々な角度から描いた作品達です。

映画、ドキュメンタリー、書籍と色々ありますので、自分に合ったものから入ってみるといいかも知れません。