自由気ままに独自解説!キネマブック

映画を観た感想をつらつらと書くブログです。

#77 「西部戦線異状なし」

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11月11日は第一次世界大戦終結した日です。

(正式にはヴェルサイユ条約が制定された1919年6月28日)

しかも今年は終結から100年ということで、ちょっと過ぎてしまいましたが今回は第一次世界大戦に関する映画をご紹介。

西部戦線異状なし

1930年、ルイス・マイルストン監督作品。

 約90年前の作品…

そんな前なのか…

 

第一次大戦を題材とした映画は、他に「ザ・トレンチ」「ジョニーは戦場へ行った」なんかもありますね。

「トレンチ」は6代目ボンドのダニエル・クレイグも出てました。

なかなかおもしろかった記憶があります。

「ジョニー~」は知名度はかなり高いと思いますね。

(私は全然好きじゃありませんが)

 

戦争映画の原点であり、反戦映画としてもマスターピースと呼べる作品。

この映画なくして今日までの戦争映画はなかったと言えるでしょう。

 

アメリカ映画でありながら、主人公はドイツ人。

(バリバリ英語をしゃべりますが)

学校で無責任にナショナリズムを煽る教師にすっかり感化され、意気揚々と戦場に向う主人公たち。

だけども実際の戦場は学校で聞いてたような生易しいものではなく、文字通りの地獄。

あっという間に憔悴していく。

 

そんな中で、主人公も初めて人を殺します。

すっかり動転した主人公は、殺した相手にひたすら謝り続けます。

なんと悲しく虚しい光景でしょうか。

まだ中盤くらいなのに、ズーンと暗い気持ちになります。

 

休暇が取れ、久しぶりに故郷に戻ってみれば教師は相も変わらず若者を煽り続ける。

最前線と銃後のギャップに悩む感じなんか最近の作品でもよくありますね。

そして早々に休暇を切り上げ、戦場に戻ってしまう主人公。

 

もう戦場しか帰る場所がなく、家族も戦友たちしかいない。

だけども戦友も砲撃を受け、自分の背中であっさり死んでしまう。

そしてクライマックスへと進んでいきます。

ラストは是非自身の目で確かめていただきたい。

 

一切の希望も救いもない、暗く悲しい映画。

あまり万人にオススメできる映画ではないですが、観て損はない作品ですね。

また、主戦場が欧州だったりと日本国内ではあまり話題に上がりにくい第一次世界大戦について知るきっかけにするのにも良いと思います。

第一次大戦があったから第二次大戦が起きたわけで、そういう意味でも第一次大戦についても知る価値はあります。

 

秋の夜長に是非。

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おまけ

 

話は変わりますが、今日11月18日はMr.トルネードこと藤田哲也博士の亡くなられた日です。

ちょうど今年で没後20年ということで、ちらっとご紹介。

 

主にアメリカで気象学、とりわけトルネード(竜巻)やダウンバーストの研究をされており、竜巻の強度を測る藤田スケール(Fスケール)」を考案されてます。

現在は改良されて「EFスケール」として運用されており、EF0~EF5の6段階で表します。

一番強いEF5はそれはもうとんでもない規模で、1999年と2013年にオクラホマ州ムーアを襲ったものなんかが有名かと思います。

 

また、1975年にJ・F・K国際空港でイースタンエアライン66便が墜落した事故の調査で、ダウンバーストを発見、発生プロセスを解明。

研究によりダウンバーストドップラーレーダーである程度予測が可能であることを立証、世界中の空港にドップラーレーダーが配備されるようになります。

今ではどこの空港でも当たり前に見かけるドップラーレーダー(丸いドーム状のやつ)ですが、配備されるようになったきっかけは藤田博士なんですねえ。

 

こういった研究で、アメリカのみならず世界中で藤田博士の功績が知られています。

もしノーベル賞に気象部門があったら間違いなく受賞していただろうと言われるくらいスゴイ人。

 

最近の一押し「メーデー!」でもダウンバーストに関する回があったり、数年前にはNHKのドキュメンタリー番組でも紹介されたりしてますので、こちらも興味がある方は是非。